- 保育士の処遇改善
- 子ども家庭庁のこども未来戦略
- 76年ぶりに保育士の配置基準が見直された
ここ数年を見ても、保育士の働き方は明るくなっているのがわかります。
保育士はぐみん私の場合も2024年から勤勉手当が導入され、ボーナスが倍に増えました。月給増加も合わせると、2023年→2024年の年収は32万円もアップしていました。


政府は2023年の5%アップに続き、2024年は保育士の人件費を過去最大の10.7%引き上げる施策を発表しました。
引用:国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策の重点事項(こども家庭庁)


近年では待遇改善や転職の活発化によって、給料アップのチャンスが増えており、今後も保育士の給料は上がっていくと予想できます。
今回は、実際の給与明細の一部を公開しながら、さらに収入を上げるための具体的な方法をお伝えします。
処遇改善のスタートは園によってバラバラだった
令和7年度以降の処遇改善等加算について、こども家庭庁が公表している内容を詳しく解説します。
こども家庭庁pdf


このように園によって対応も異なり、さらに園のなかでも、人によって給与加算がバラバラな状態でした。
しかし、年を追うごとに改善されています。
①3回に渡ってなされた処遇改善等加算を一本化
平成27年から今までの保育士処遇改善はこちらの3つ





趣旨・対象者・要件・加算額の計算方法が違うから手続きが複雑でわかりにくく、事務作業が大変だったそうです。



たしかに!技能・経験によっても加算額が違っているならなおさらです。不平等にならなかったのかな?
そこで、令和7年度からは、処遇改善等加算の区分がこれまでの「加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」から、「区分1〜3」という形に一本化されます。


引用:こども家庭庁pdf



ポイントはキャリアパス要件が必須になりました。次に詳しく解説します。
②昇進基準が必須化されて目指す方向が明確に
一本化されるにあたり、ポイントとなるのが、キャリアパス要件が必須化されるという点です。
キャリアパス要件として求められるのは、以下の3点です。
- 職位・職責の明確化
主任保育士や副主任、リーダーなど、それぞれの職位に応じて、どんな役割や責任があるのかを整理して文書化。 - 職位ごとの必要な知識・技術・経験の明示
リーダーになるには「保育経験5年以上」や「キャリアアップ研修の修了」など、具体的な基準を設定することが求められる。 - 昇進の仕組みや人材育成方針の明確化
職員がどのようなステップを踏めばキャリアアップできるのか、昇進や評価の仕組みを明確にすることも必要。
簡単に言えば、「この園でどのようにキャリアを積んでいけるのか」を職員全員が文章で分かるようにする仕組みです。



目標が見える化することで公平な評価が得られたり、やりがいやモチベーションの向上につながりますね。



キャリアパス制度のある園じゃないと、加算できないってことですね。
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③賃金改善で「毎月の安定収入」が実現
これまでの処遇改善等加算では、支給された加算額の配分を各園が自由に決めることができました。
そのため、支給方法は園によってさまざまで、年2回の賞与や一時金としてまとめて支給されるケースが多いのが実情でした。
その結果



毎月の手取りが少ないから日々の生活が苦しいよー!



ボーナスでもらうより月収でもらったほうが節税できるのに!
という声も多く上がっていました
こうした状況を踏まえ、令和7年度からは区分②(賃金改善分)と区分③(質の向上分)の合計額のうち、少なくとも半分以上を毎月の給与として支給することが義務づけられます。



毎月の基本的な収入にしっかりと組み込まれるようになると、ボーナス額の予測をたてて生活しないで済みますね。



とくに一人暮らしや子育て世代の保育士にとっては、毎月の安定収入は大きな安心材料となりますね♪
④経営情報の見える化で信頼性アップ
経営情報をオープンにすることで、園の透明性や信頼性を高める取り組みです。各園や自治体は、処遇改善加算の使い道やモデル給与などを外部に公開する「見える化」が求められています。
主な目的はこの3つ
- 税金がしっかりと職員の処遇改善に充てられているか示す
- 保育士や求職者に安心感を与える
- 保護者からの信頼を高める
園や法人は、ホームページなどを活用し、これらの情報を分かりやすく発信していくことが求められています。



転職活動する際も安心ですね♪
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保育士の働き方で収入は変わる
実は、保育士の給与は「働き方」と深く結びついていることをご存じでしょうか?
勤務形態や役割、働く時間、雇用先の違いによって、収入には大きな差が生まれます。


この3つの視点から、保育士の給与がどのように変わっていくのかを分かりやすく解説します。将来的に収入を上げたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
| 雇用形態 | 平均月収(目安) | 賞与・手当 | 働き方の特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| 正社員 | 約20万〜28万円 | 年2回の賞与・各種手当あり | フルタイム勤務。クラス担任など責任が重い役割を担うことが多い | 安定した収入・昇給やキャリアアップが見込める | 残業や行事対応が多く、時間の拘束が長くなりがち |
| パート | 時給1,100〜1,400円程度(地域差あり) | 賞与・手当は少なめ | 勤務時間・日数を自分で調整しやすい。補助的な役割が多い | ライフスタイルに合わせやすい・子育てとの両立◎ | 昇給や手当が少なく、収入が安定しにくい |
| 派遣 | 時給1,400〜1,700円程度(都市部中心) | 派遣会社によって手当あり | 派遣先の園で勤務。担任を持たないケースが多い | 高時給・残業が少ない・人間関係の負担が軽い傾向 | 雇用が不安定になりやすく、福利厚生が正社員より劣ることも |
令和7年度〜処遇改善等加算では、経験年数で給与UPや、キャリアアップ研修で支給対象など、早く働き始めれば始めるほどメリットがあります。今のうちに準備をしておきましょう。
動き始めれば収入アップ可能
処遇改善によって保育士の給与は少しずつ上昇していますが、「待つだけ」ではなく、自分から動くことで大きく収入を伸ばすことも可能です。
ここでは、今すぐ実践できる4つの方法を紹介します。できることから少しずつ取り入れていきましょう。



自分から動いて収入アップをつかみとりましょう!
役職にチャレンジして収入アップを狙う
| 職種 | 公立 平均給与 | 公立 平均勤続年数 | 私立 平均給与 | 私立 平均勤続年数 |
|---|---|---|---|---|
| 園長 | 545,053円 | 33.6年 | 532,097円 | 24.1年 |
| 主任 | 496,623円 | 28.2年 | 383,029円 | 21.1年 |
| 保育士 | 328,558円 | 15.1年 | 279,265円 | 10.2年 |
園長・主任といった管理職になると、公立・私立ともに給与は40〜50万円台となり、保育士と比べて大きな差があります。
特に公立の主任は月給49万円超・平均勤続年数28年と、長期的なキャリア形成による安定性が際立っています。
一方で私立では主任の給与は公立より約10万円低く、職場による差も大きいのが実情です。



責任は重くなるけどその分収入に反映されるならキャリアアップと捉えてチャレンジしてみようかな。



役職アップはちょっとハードルが高いと感じるなら、次に解説するキャリアアップ研修なら取り組みやすいはず!
キャリアアップ研修で処遇改善加算を狙う
今回の処遇改善で、「保育士」と「園長」の間に存在する中堅役職として「職務分野別リーダー」「専門リーダー」「副主任保育士」を設けました。
参考【こども家庭庁】・経験に応じた処遇改善等加算 Ⅱの仕組み


国の制度として導入されている「キャリアアップ研修」を受講し、専門リーダーになると、月額5,000円〜40,000円程度の手当が上乗せされるケースが多く、年収にすると数十万円の差になることもあります。
実務経験が少ない若手でも受講できるため、キャリアアップの第一歩として非常に有効な制度です。



給与面だけでなく、保育士としての知識・スキルが向上し、自信を持って仕事に取り組めるようになるメリットもありますよ♪



転職するときも「研修修了者」「リーダー経験有」という肩書きが強みになりますね。高待遇の案件にも採用されるかも!?



勤務先が積極的に研修を受けさせてくれる園か、転職を考える際のチェックポイントになります。
高給与・好待遇の職場へ転職する
- 役職に就きたいけど、園の理解が得られない
- キャリアアップ研修を受ける時間も惜しい
そんな方は「転職」をおすすめします。
給料アップ、キャリアアップを目指す保育士さん向けのおすすめ転職エージェントを紹介します。
レバウェル保育士
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 園の内部情報に強く、雰囲気を教えてくれる 担当制なので、条件にあう求人を見つけてくれる 給与や勤務時間など交渉してくれる LINEで気軽にやり取りできる | 求人が全国ではない 担当者と意思疎通ができないときがある |
\ 無料で相談する/
保育バランス
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 事業所内保育所に特化 土日完全休み・残業無しの求人多数 保育業界に詳しい担当がサポート | 行事がない求人が多いので好きな人には向かない パート求人が少ない 地方の求人が少ない |
\ プライベートとの両立を実現したい人向け /
保育エイド
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 好条件の非公開案件を紹介してもらえる 職場見学や体験保育をリクエストできる 現職の悩みをきいてくれる 内部事情に詳しい担当が付いてくれる | 地方から転職する人には向いていない 転職するまで時間を要する場合あり |
\ 自分らしく働ける場所を探すなら /
都道府県を変えると給与アップ
47都道府県のうち、最も平均年収が高いのは「東京都」(471万円)で、トップ5を関東の都県が占めています。
都道府県を変えるだけで給与アップのチャンスもあります。
県境に住んでいる人、身軽に動ける人はチェック。
| 東京都 471万円 | 埼玉県 426万円 |
| 神奈川県 452万円 | 茨城県 424万円 |
| 千葉県 435万円 | 愛知県 418万円 |
まとめ:保育士の給料はこれからも上がる。行動する人から収入も変わる
保育士の給与環境は少しずつ前向きに変化しています。
処遇改善やキャリアアップ研修を活かしつつ、「より待遇の良い職場へ転職する」ことが、最も早く確実に収入を上げる方法です。



「園による給与差」はまだまだ大きいのが現実。頑張っても昇給がほとんどない職場もあれば、努力が正当に評価される園もあります。



だからこそ、いまの働き方を見直して自分のキャリアや収入をしっかり選ぶことが大切なんですね。



もしも、今の収入に満足できないなら、より待遇の良い職場へ転職することが、最も早く確実に収入を上げる方法ですよ♪
経験や年齢に関係なく、あなたのスキルを正当に評価してくれる園はきっとあります。
行動を起こしたその先に、もっと豊かで、納得できる保育士ライフが待っています。
\ 頑張りがきちんと評価される園で働くなら/










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