
保育士として働きたいけれど、公務員ってどう違うの?
そんな疑問を持つ方に向けて、現役で公立園で働いているはぐみんが「公務員保育士」のお仕事についてわかりやすくご紹介します。


地方自治体が運営する保育園で働く公務員保育士は、安定した雇用や充実した福利厚生など、魅力がたくさん。
一方で、異動や採用試験など、公務員ならではの特徴もあります。



私立と比べて、待遇や働き方にどんな差があるの?



娘は私立園卒園児、私は公立園で働いているので比較しながら解説します。
この記事では、私立保育士との違いや、公務員保育士のメリット・デメリット、なり方までを6つの見出しで解説。
保育士としてのキャリアを考えるうえで、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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公立保育園で働く保育士のリアル|パート勤務から見える現場の姿


現在、公立保育園でパート保育士として働いている私が感じるのは、「地域に根ざしたあたたかさ」と「チームで支え合う安心感」です。



正規職員とパート職員が協力しながら、子どもたちの成長を見守る日々は、忙しくもやりがいに満ちています。
公立園では、自治体の方針に沿った保育が行われており、行事や保育計画もきちんと整備されています。
その分、書類や報告業務も多く、職員同士の連携がとても重要。パート勤務でも、子どもたちとの関わりは深く、責任ある役割を担っています。



社会経験をがっつり積めそうですね。
また、地域とのつながりを感じる場面も多く、保護者や近隣の方々との関係づくりも大切な仕事のひとつ。
「公務員保育士ってどんな働き方なんだろう?」と気になっている方には、現場の空気感を少しでも伝えられたらと思います。
保育士が公務員になるには?パートから正規職員を目指す道も





正規の公務員保育士になりたくなりました!
そんな思いを持つ方も少なくありません。実際、はぐみんの保育園でも、パート勤務をしながら経験を積み、自治体の採用試験にチャレンジする人もいました。
公務員保育士になるには、各自治体が実施する保育士採用試験に合格する必要があります。試験内容は自治体によって異なりますが、筆記試験(一般教養・保育関連知識)や面接、小論文などが一般的です。
また、自治体によっては「経験者枠」や「年齢制限の緩和」がある場合もあるので、現在パート勤務中の方はその経験が強みになることも。



私は今思えば資格を取った年だったらギリギリ正職員になれる年齢だったのに、迷っているうちに超えてしまいました。
ちょーー後悔しています。



チェックだけでも早めがいいですね。
試験の情報は各市町村の公式サイトや広報誌などで発表されるので、こまめにチェックするのがおすすめです。
「今の職場で働きながら、少しずつ準備を進める」そんなステップアップの道も、十分に現実的です。
公務員保育士の仕事内容とは?公立園ならではの役割と流れ


公務員保育士の仕事は、子どもたちの生活を支える保育業務が中心ですが、それだけではありません。
公立保育園ならではの特徴として、自治体の方針に沿った保育を行うことが求められます。
日々の業務は、食事・排泄・着替えなどの生活支援、遊びや活動の提供、保護者との連絡など、基本的な保育士業務が中心。
ただし、公務員保育士は地域とのつながりや行政への報告業務など、少し広い視点での役割も担っています。
例えば――
• 地域行事への参加や、子育て支援事業との連携
• 保育計画や児童票などの書類作成
• 災害時の避難対応や安全管理
• 自治体内での異動による施設間の経験の広がり



えぇ!そんなにたくさんあるの?



園全体で行うし、参加はローテーションだからそこまで負担ではないですよ。また、地域の運営を知ることで視野も広がります。
こうした業務は、保育士としての専門性だけでなく、チームワークや柔軟な対応力も求められる場面が多いです。
パート勤務でも、こうした流れの一部に関わることで、公務員保育士の役割の広さを実感することができます。
公務員保育士として働くメリット・デメリットとは?


メリット|安定・信頼・やりがいのある職場
公務員保育士として働く最大の魅力は、安定した雇用と信頼性の高さ。
自治体が運営する保育園で働くため、給与や福利厚生が整っており、長く安心して働ける環境が整っています。
具体的なメリットを挙げると
- 雇用の安定性
正規職員として採用されれば、定年まで働ける可能性が高く、生活設計が立てやすいです。 - 充実した福利厚生
社会保険や退職金制度、育児休暇・介護休暇など、ライフステージに応じた制度が整っています。 - 地域に根ざしたやりがい
地域の子育て支援や行事に関わることで、保育士としての役割が広がり、社会貢献を実感できます。 - 異動によるスキルアップ
複数の施設を経験することで、保育の幅が広がり、キャリア形成にもつながります。 - 保護者や地域からの信頼
公立園という安心感から、保護者との信頼関係が築きやすく、保育に集中できる環境が整っています。
デメリット|理想と現実のギャップもチェック
公務員保育士には多くの魅力がありますが、実際に働くとなると「思っていたより大変…」と感じる場面もあります。
ここでは、事前に知っておきたい注意点をまとめました。
- 採用試験のハードル
公務員保育士になるには、自治体ごとの採用試験に合格する必要があります。筆記試験や面接、実技など、準備には時間と労力が必要です。 - 異動の可能性
公立園では、数年ごとに異動がある場合も。慣れた職場を離れる不安や、新しい環境への適応力が求められます。 - 業務の幅広さ
保育だけでなく、行政との連携や地域活動、報告書類の作成など、業務が多岐にわたります。保育に集中したい人には負担に感じることも。 - 人間関係の難しさ
公立園は職員数が多く、年齢層も幅広いため、チームワークやコミュニケーション力が重要になります。 - 制度に縛られる場面も
自治体の方針に沿った保育が求められるため、自由度が低いと感じることも。創意工夫がしづらい場面もあります。



子どもたちのために働きたい気持ちが勝るし、そのくらいのデメリットなら乗り越えられそう!
いいですね。こうした点を理解した上で、「公務員保育士として子どもの成長を支えたい」「地域に根ざした保育がしたい」と思える人には、やりがいのある職場です。
私立保育士との違い|公立園で感じる働き方・保育方針の差


保育士として働く場には、公立園と私立園という大きな違いがあります。
どちらも子どもたちの成長を支える大切な仕事ですが、働き方や保育方針には明確な違いがあるのです。
公立園では、制度に守られた安定感がある一方で、自治体の方針に沿った運営が求められます。
私立園では、園独自のカラーや柔軟な保育が展開されることが多く、創造的な取り組みがしやすいのが特徴です。
どちらが良い・悪いではなく、自分の保育観や働き方の希望に合うかどうかが大切
- 「安定を重視したい」「地域に根ざした保育がしたい」なら公立園
- 「自由な発想で保育をしたい」「園の理念に共感したい」なら私立園
が向いているかもしれません。
比較項目 | 公立保育園(公務員保育士) | 私立保育園(民間保育士) |
---|---|---|
運営主体 | 自治体 | 社会福祉法人・企業など |
雇用形態 | 公務員(正規・臨時) | 契約社員・正社員・パートなど |
保育方針 | 自治体の方針に沿う | 園ごとの理念や特色が反映される |
異動の有無 | あり(自治体内で異動) | 基本的になし(同じ園で継続) |
給与・福利厚生 | 安定・公務員基準 | 園によって差がある |
自由度・創意工夫 | 制度に沿った運営が中心 | 独自の取り組みがしやすい |
地域との関わり | 行政・地域行事との連携が多い | 保護者との関係が中心 |
公務員保育士のメリットと課題|安定だけじゃない現場の本音


「公務員保育士=安定していて安心」というイメージを持つ方は多いかもしれません。
確かに、自治体が運営する保育園で働くことで、給与・福利厚生・雇用の安定といったメリットは大きな魅力です。
でも、実際に現場で働いてみると、その安定の裏側にある課題や葛藤も見えてきます。
メリットの一例
• 公務員としての信頼感
保護者や地域からの安心感があり、保育士としての立場が守られやすいです。
• 制度が整っている
育休・介護休暇・有給など、働き続けやすい環境が整っています。
• チームで支え合う文化
職員数が多く、役割分担がしっかりしているため、協力体制が築きやすいです。
現場で感じる課題
• 異動による環境の変化
慣れた園を離れることもあり、人間関係や保育スタイルの違いに戸惑うことも。
• 制度に縛られる場面もある
自治体の方針に従う必要があり、自由な発想や柔軟な対応が難しいことも。
• 書類業務の多さ
報告書や計画書など、保育以外の業務も多い。
• 年齢層の幅広さによる人間関係の難しさ
ベテランから若手まで幅広い職員がいるため、価値観の違いに悩むことも。



こうした本音は、実際に働いているからこそ見えてくるものです。
「安定だけじゃなく、現場の空気や人との関係も含めて、自分に合うかどうか」を考えることが、公務員保育士を目指すうえで大切です。
保育士の公務員としてのキャリアパス|昇進・異動・長期的な働き方
公務員保育士として働くことは、単なる「保育の仕事」だけではなく、長期的なキャリア形成にもつながります。
自治体によって制度は異なりますが、一般的には以下のようなステップがあります。
• 主任保育士 → 副園長 → 園長といった昇進ルートがあり、経験年数や評価によって昇格のチャンスがあります。
• 昇進に伴い、マネジメント業務や職員育成、行政との連携など、保育以外のスキルも求められるようになります。
• 試験や面接を経て昇進するケースもあり、日頃の業務姿勢や人間関係構築力が評価されることも。
• 数年ごとの園の異動がある自治体も多く、環境が変わることで新しい学びや刺激を得られます。
• 一方で、異動による人間関係のリセットや保育方針の違いに戸惑うこともあり、柔軟な対応力が求められます。
• 希望を出せる制度がある場合もあるので、自分のライフステージに合わせた働き方を相談することも可能です。
• 育児・介護との両立支援制度が整っており、ライフイベントに合わせて働き方を調整しやすいのが公務員の強み。
• 長く働く中で、後輩指導や地域との連携、保育の質向上への取り組みなど、保育士としての役割が広がっていきます。
• 定年まで働く人も多く、安定した収入と退職金制度が将来の安心につながります。
公務員保育士としてのキャリアは、「保育のプロ」から「組織を支える人材」へと成長していく道でもあります。
その過程で、自分らしい働き方や得意分野を見つけていくことが、長く続ける秘訣かもしれません。
まとめ|保育士としての働き方、自分に合うのはどっち?


公務員保育士として働くことには、安定や地域とのつながりといった魅力があります。
一方で、私立保育園には園ごとの個性や柔軟な保育スタイルがあり、自分の得意分野を活かしやすい環境も整っています。
どちらが正解というわけではなく、大切なのは「自分に合った働き方」を選ぶこと。
今の職場で感じていること、これからのライフスタイル、保育への思いを振り返ってみることで、次の一歩が見えてくるかもしれません。
自分に合う保育士の働き方は?セルフチェックしてみよう!
以下の項目にチェックを入れてみてください。多く当てはまる方が、あなたに合っているかもしれません。
チェック項目 | YES | NO |
---|---|---|
安定した収入と福利厚生を重視したい | ☐ | ☐ |
地域とのつながりや行政との連携に興味がある | ☐ | ☐ |
異動や昇進など、長期的なキャリア形成を考えている | ☐ | ☐ |
自治体の方針に沿った保育でもやりがいを感じられる | ☐ | ☐ |
園の理念や特色に共感して働きたい | ☐ | ☐ |
自分のアイデアを活かした保育をしたい | ☐ | ☐ |
職場の雰囲気や人間関係を重視したい | ☐ | ☐ |
柔軟な働き方や時短勤務などを希望している | ☐ | ☐ |
使い方のヒント
• 上4つにチェックが多ければ「公立保育園向き」
• 下4つにチェックが多ければ「私立保育園向き」
• どちらも当てはまるなら、園の個性や働き方を比較してみるのがおすすめ!
チェックを振り返ってみて、「私立保育園のほうが合っているかも」と感じた方は、転職サイトで園の雰囲気や方針をじっくり見てみるのもおすすめです。
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